「霊に取り憑かれる」というとき、その”霊”というのは何を指すのでしょうか。
霊というのはエネルギー体、つまり気体であり、低次から高次レベルまでさまざまに存在しますが、どのレベルの霊とつながるかは経験上、心身の状態と密接に関わっているように思います。
ここでお話しする”取り憑かれた時の話”は、そこらへんの道端にいるような霊とつながった時の話ですが、先に結論から申しますと、
・道端にいるような低次霊は感情エネルギーの塊なので、自分自身が感情に溺れていると同調して憑きやすくなります。
なので、夜道を歩く時は下腹部(丹田)にしっかりと重心をおき、体に意識を向けて素面でいること。もし大きな感情を抱えていてもどっぷりとその中にひたらず、体の一部が反応しているだけだと認識すること。
湧いてくる感情は家についてから存分に受け取れば良いですから、外にいるときは体に意識を向け、素面でいることが大事。
…です。
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あれは24歳の秋のこと。
当時、演技のワークショップに通っていたのですが、その日は役者として舞台に立ち、思い切り失敗したのでした。
見に来てくれた友人達も声をかけられない程のひどい出来で、終了後は誰も私に話しかけられない様子。その雰囲気がいたたまれなくなり、会場を飛び出すようにして先に帰ったのですが、歩いているうちにものすごく悲しくなり、友達も知り合いも皆なくしてしまったような、強い孤独感に襲われました。
自宅の最寄り駅に着くと一人になってホッとしたのか涙が止まらず、大泣きしながら歩いて帰りました。
家までたった3分程度の道のりです。
途中、体がぐるんとぶれたような気がする箇所がありましたが、気にしないようにして構わず歩き続けて帰宅。そのまま泣きながら眠りました。
すると次の日の朝。
起き上がろうとすると体が重くてものすごくだるい。「だるい」という言葉では表しきれない程の倦怠感と動きづらさです。気分も塞ぎがちになり、一体何が起きているのかわからない。
とりあえず通勤はできたものの、1週間経ってもよくならないのでおかしいなと思い医者に行ったのですが、それでもはっきりとした理由がわからないんですね。
それで最終手段だと思い、ヒーリングの師匠(湯川さん)に連絡して、会いに行くことにしました。
片瀬山のお家に行き、お部屋に入り、眼の前に座った瞬間、オエっ…!と前かがみになる湯川さん。
そして「のりこさん、憑いてる…。」と。
その時、やっと気づきました。
ああ…またやっちまったな、と。
実を言うと、霊に憑かれたのは人生2度目。
なんだか不甲斐なくて「ごめん…」と言ったものの、謝ったところで何ができるわけでもありません。
とりあえず憑いていたものを取ってもらうと途端に体が軽くなり、さっきまでのどんよりした雲のようなものが消えて目が覚めたようにスッキリしたので、
ああ本当に憑いてたんだな…と思いました。
それでね、冒頭の話をされたわけです。
あの日、舞台の帰り道、私は悲しくて泣きながら夜道を歩いていた。
その道端にいた”悲しい”という感情エネルギーの塊(低次霊)が、
同じく悲しみ100パーで満たされている私を見て、自分と間違えてついてきちゃった。それから具合が悪くなった。
だから、これから外を歩く時は体に意識を向けてシラフでいなければいけないよ、何があっても感情に引っ張られないで、体の中に意識を向けて歩きなさいよ、と教えてもらったのでした。
憑かれるというのは疲れると同じ意味がありますよね。
自分のものではない何らかのエネルギーが体に影響する。
それは日常の中で常に起きている普通の事ではありますが、体のあり方次第では健康に関わる、ということです。
皆様もお気をつけくださいね。
ちなみに、体の安定にはグラウンディングの練習がとても効果があります。ワークショップでやっていますので、そちらについてもまたの機会に。